【西麻布の10坪店舗 (路面店) 】未経験・女性・年下…。逆風からのスタート。「円柱型」マネジメントで新たなチームをつくる!「わだ家 別邸」の和田さんにインタビュー!<後編>

10坪の可能性を信じ、挑戦している方のお話を聞く「10坪ストーリー」。

前編に引き続き、東京・西麻布、大阪・北新地で「わだ家別邸」を経営する和田さんに、初めての飲食店経営で味わったご苦労や工夫についてお話を伺いました。(前編はコチラ:https://www.10tsubo.com/story/10--2018618)

 

-初めての飲食店経営で大変だったことは何ですか?

全部です笑。

でもまずは、集客には本当に苦労しました。とくに最初の1、2年は試行錯誤の連続。自分の知り合いと口コミをフル活用しても、集客が伸び悩む時期が続きました。とはいえ、隠れ家をコンセプトにしているだけに、大々的に宣伝することが難しいし、お客様の呼び込みもラグジュアリーを謳っているだけに違うだろうと。食べログやぐるなびを使ってみたいという誘惑に駆られた時期もあったのですが、そこを我慢。でも、最初にそこを我慢できたからこそ、お店のブランディングにつながって、いまがあると思います。

それと、最初はコース一本で勝負するぞ!と思っていたんですが、お客様に「コースだけでなく、アラカルトもやってみないと」とアドバイスを受けて、素直に応える形でメニューを提供したら、ご近所のご家族連れのお客様の来店が増えるなどの思わぬ発見がありました。

自分の考えだけだと限界がありますし、やはりお客様から学ぶことですね。

 

-他に苦労された点でいうと?

異業種から入り、飲食店のアルバイトの経験もなかったので、料理人やスタッフとの人間関係づくりやマネジメントですね。

父娘の関係から31歳で起業したものの、年上の料理人さんからするとなかにはおもしろく思わない方がいて当然です。何人も人が移り変わって、悩んでばかりの時期がありました。いまはその嵐も一周して、年齢の近いスタッフが大半を占めるようになりましたし、料理長や店長は幼馴染の人間が右腕となって活躍してくれて、本当頼もしいです。

 

-いまマネジメントで気にかけていることはありますか?

すべてをチームワークで運営していこうと。アルバイト、社員、社長も含め分け隔てることなく、フラットでフランクな関係づくりを心掛けています。うちではお客様のお見送りを店長でなく、個室を対応したアルバイトの子がしたりしていますから。それでお客様に「あの子のサービスいいね」とのお声をもらったり。

私は組織を「円柱」に例えて考えています。

トップがいて裾野が広がるようなピラミッド型の上位下達の組織でなく、全員・全部門すべてが重要で一緒に延びていけるような組織を目指す。父はそれを甘いと思っているようですが笑。

なので、全スタッフが意見を言い合える環境ですし、売上、仕入れ額などの数字もガラスばりにして、みんなが見えるようしています。「僕はこれだけ結果を出したので、ボーナスよろしくお願いします!」なんてことを、アルバイトの子でも気軽に言える職場にしたいですね。そのためには役割分担もはっきりさせて、それぞれの人材ができるだけ得意な分野で活躍してもらえるよう、経営者として適材適所のことを常に考えているところです。

もうひとつ、スタッフのみんなとのコミュニケーションにも気を配っています。

私たちの会社やお店は社員旅行もなければ、歓送迎会も行いません。一見、冷たいように受け止められがちですが、たとえば、社長である私が主催したりすると、アルバイトの子たちなんてとくに断りづらいですよね。みんなが各々、会を開いて、私も誘ってくれるなら喜んで参加しますが、「会社が~」「社長が~」としてしまうと、どうしても仕事の延長になってしまいがちなので、仕事とプライベートのメリハリをしっかり作れる組織づくりをしています。

 

-最後にこれから開業したい! という方へアドバイスをお願いします!

私のようにこれまで飲食とは違う業界から開業する方の多くは、食べたり、飲んだりすることが好きな方だと思います。そのときのユーザー視点を大切にすることです。

どんなお店が居心地よかったのか、どんなサービスに感動したのかなどの体験を、ご自身のお店でも取り入れてみてはどうでしょうか。

それと私と同じ女性読者の方なら、ぜひ女性目線を活かしてほしい。お手洗いの内装や接待のメニュー、お子さんとお母さんに使ってもらうならどんな導線にしようですとか、女性だからこそ目が行き届くことがあると思います。

業界の経験がなかったからこそ、型にはまらず、新しいサービスができる可能がある。常識よりも、自分の考えや、言葉を信じることが大切です!

 

‐ありがとうございました!

未経験・女性・年下…。いまの「わだ家別邸」の繁盛にも隠れたご苦労があったかと思います。新しいチームと風通しのいい組織で、さらなる成長や、店舗展開に期待です!

【※取材店舗情報※】

店舗名:わだ家別邸(株式会社Food designerS)

代表取締役社長:和田彩加

https://www.wada-ya.com/bettei/

 

【東京西麻布店】

住所:〒106-0031 東京都港区西麻布3-17-22 モダンフォルム 1F・2F

営業時間:月曜日 - 金曜日18:00 - 25:00 (グランドメニューL.O.23:00)

※23:00~おばんざいメニューをご用意しております

土曜日・日曜日・祝日17:00 - 24:00 (ラストオーダー 23:00 )

電話番号:03-6447-2687

その他店舗(北新地店)

<食べログ>

https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13187167/

 
 
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