【10坪不動産開業インタビュー (路面店) 】三軒茶屋の10坪店舗!大手電機メーカーから脱サラ独立。女手ひとつで「和酒とおばんざい 純々」を切り盛りする、佐野さんにインタビュー!〈前編〉
10坪の可能性を信じ、挑戦している方のお話を聞く「10坪ストーリー」。
今回は、大手電機メーカーを脱サラし、三軒茶屋で家庭料理「和酒とおばんざい 純々」を開店した店主・佐野さんにお話を伺いました。
■一度きりの人生だから、オーナーになりたい!
大手電機メーカーに22年勤務後、脱サラして3年前にいまの店を構えました。
会社員時代のある日、上司からメンバー全員に「今の自分たちの仕事を、会社のオーナーになったつもりで取り組みなさい」と言われたんです。その言葉を受けて、私は「ずっとこのまま雇われている側で、オーナーの経験をしない人生ってどうなんだろう?」という考えがよぎりました。
ちょうど、早期退職制度も導入されたタイミングだったので、「チャレンジするなら今しかない!」と思って、独立を決意しました。
私自身、食べたり飲んだりすることが大好きで、学生の頃から友人と集まって飲むときは料理を振る舞っていました。みんなに美味しいって言ってもらえるのが嬉しくて、いつかお店をやりたいなと思っていたんです。
なので、退職するときには、「飲食店を始めます!」って、社内に宣言して辞めました。
■3年間は修業と準備期間に
会社を辞めたはいいものの、すぐに独立はせず、3年間を準備期間に当てました。
その間は、料理担当として雇っていただいたお店で腕を磨き、料理やお店の運営について学びました。
常々、「一人で切り盛りできるお店をやりたい」と伝えていたこともあって、その店のオーナーさんの伝手で“10坪不動産”を紹介してもらったんです。
もちろん自分でも時間を見つけては不動産屋さんをまわって、物件探しをしていたんですけど、なかなか希望の立地や条件に見合う物件が見つからなくて、話が全然、前に進まなかったんです。
それが、“10坪不動産”に問い合わせをしたら、翌日には候補物件を紹介され、内見をしに行って、内装工事の方もご紹介いただいてと、ものすごいスピードで事が運びました。
こんなにトントン拍子に進んでいいのかなと困惑もしたんですけど、今思うとそのスピード感が良かったんだと思います。
■内装費用を抑えるために行った、DIY
希望の物件を見つけられても、まだまだ開業までには壁があって……。
とくに妥協できなかったのが内装費用です。ご紹介いただいた内装業者さんの中から、一番細かく見積りを出してくださったところに依頼することに決めたんですが、準備していた資金の1.6倍もの見積り額だったんです。
できるだけ初期費用を抑えてスタートしたかったので、削れるところは削って、壁や棚の塗装作業は自ら行いました。結果、1000万円必要だろうというところを約500万円で抑えることができました。
時間こそかかりましたが、内装を自分自身で手掛けるって、やっぱりお店に対する愛着が湧いていいですね。そもそも作業自体も楽しかったですし、ご来店いただいたお客様との会話のきっかけにもなりますし、DIYはオススメです!
■思い出に残るお客さま
趣味の延長線上から開業し、それまで家族や友人に料理を喜んでもらっていましたが、開業してみて「知らない方に料理を提供できて、その結果、美味しいって言っていただける」というのは、本当に嬉しいですね。
先日、わざわざ台風の日に来店くださったお客様がいらっしゃいました。お店の前を通る度に覗いてくださっていたんですけど、あいにく満席で。台風の日なら空いてるだろうって雨の中わざわざ足を運んでくださったんですよ。
また、前職メンバーや上司・先輩方にも応援していただいています。
22年も在籍した会社なので、まさか辞めると思われていなかったし、実際、辞めると伝えたときは驚かせてしまいました。オープンまでに難航していたときも心配してくれたり、オープンした後もちょいちょいお店に寄ってくれたり。
新しいお客様はもちろん、これまでの仲間たちにも居心地のいいお店を、これからもつくっていけたらと思っています。
‐佐野さん、取材のご協力、ありがとうございました!
会社員から一念発起の飲食店起業のお話や、できることは自ら行うDIYのお話など、別業種から飲食店を始める方のヒントになりました!
次回記事では、佐野さんからお聞きしたお店のコンセプトづくりや、飲食店経営で大切なことをご紹介します!
【※取材店舗情報※】
店舗名:和酒とおばんざい 純々
住所:〒154-0011 東京都世田谷区上馬1-16-9
営業時間
月~金曜日 17:30~23:30
日曜日 16:00~22:00
定休日:土曜日・祝日
席数:カウンター10席
電話番号:03-6453-2904
https://www.facebook.com/washutoobanzai.junjun/
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